雨に煙った東京タワー                       

 

雨粒(あめつぶ)すべる窓のなかに

白く煙った東京タワー

水彩画のように

静かな都会滲ませて

 

指さきなぞる 2011

今日の日付とイニシアル

瓶をかかえたナイチンゲールが

足早にとおりゆく

 

果て無くおもえた旅の終わりに

ぼくは今、何をおもう

悔いなく走った道のゴールに

ぼくは今、誰をおもう

 

 

力づよい光と蒼い影

夏の日が名残(なご)りゆくよ

僕は新聞を手にとって

ポッケのコイン探す

 

果て無くおもえた旅の終わりに

ぼくは今、何をおもう

悔いなく走った道のゴールに

ぼくは今、誰をおもう

 

 

 

二十歳の頃 山下公園             

 

透き通った冬空と

おだやかな港の風景は

波打つボートぽんぽんと

かすかに響くエンジンの音

 

めぐり逢わせたこの恋

とおく広がる水平線

どこまでも一緒にゆけると

思えた日もあった

 

遥かな旅路は何を目指して

果てなき旅路は何処(どこ)へゆくの

いつもとかわらぬ笑顔で

やさしく手を振るあなた

 

 

おおきなデジタル時計の

照かりのしたでくちづけた

あなたをもっと知りたい

気持ち胸に残したまま

 

遥かな旅路は何を目指して

果てなき旅路は何処(どこ)へゆくの

いつもとかわらぬ笑顔で

やさしく手を振るあなた

 

いつもとかわらぬ港と       

・・・そよぐ潮風

 

 

 

春霞

 

やさしさにふれた瞬間(とき)

忘れかけていた

あたたかな記憶

呼び戻したの

 

きのう・・そして明日(あした)

たたんでしまった

ダイアリーの栞(しおり)

そっと開くように

 

忘れずにいてくれて

うれしかったよ

春は霞のなかに

うみどりが鳴いている

 

 

黄色く芽吹く山里

潮香る海岸通り

短い列車とバスは

追い越し追越され

 

きみと手をつないで

歩いているような

ふるさとはいま

そんなやさしさに ※

 

忘れずにいてくれて

うれしかったよ

春は霞のなかに

うみどりが鳴いている   

 

 

                                                       

GIRL FRIENDS         

 

噴水の前 おおきな時計が

鳴っている 待ち合わせの時刻

見つけられないくらい 

でもね すぐにわかったの 

 

Girl friends  グラスを重ねたら さあ

なつかしい笑い声の協奏曲(コンチェルト)ね

かわらない夢とあたらしい夢が

いくつになっても Girl friends

 

 

できることなら あなたたちに

あってほしかった わたしのひと

自慢したかった あなたたちに

わたしの愛した やさいいひと

 

 

はしゃぎすぎたみたいね わたし

話すはずもなかったLost love

あたたかく 笑いとばしてくれる

いつまでも素敵な Girl friends

 

グラスを重ねたら さあ

なつかしい笑い声の協奏曲(コンチェルト)ね

かわらない夢とあたらしい夢が

いくつになっても Girl friends

 

 

 

TOP OF THE WORLD                

 

改札口 カードをかざし

駈け上がるヒールも軽やかに

息づいた街とわたしは

ちょっと素敵なワンシーン

 

ウインドウ写す

ルージュは初夏の色

ストライプの半袖を

風もつたうわ

 

どんなことでもできる気がするわ

あなたがそばにいてくれるなら

どんな時も愛しているわ

あなたは最高の恋人

 

 

ビルを潜(くぐ)るモノレール

マッチ棒のようなテレビ塔

アーチを描く地平線も

息をかけたら消えそうよ

 

恋は魔法ね

きのうまでのわたし

みちがえるほどに

満たされている

 

たとえ世界が終りを告げても

あなたがそばにいてくれるから

どんなこともこわくはないわ

あなたを愛しているの

 

 

 

橋景色             

 

銀座のはずれのこの橋で

わたしたちは出会ったの

初恋のようなときめきは

川面(かわも)の月も揺らした

 

花火の夜にまぎれて

重ね合った手のぬくもり

そぞろう柳と火薬のにほい

わたしは瞳濡らした

 

軽やかな下駄の音(ね)

行(ゆ)き交う笑い声

忘れないでしょう

あたながいた橋景色

 

 

銀座のはずれのこの橋は

願いかなわぬ言い伝え

恋は消えゆくものなのと

とうに知ってたはずなのに

 

眠れぬ夜めぐらせて

紫は朝露になり

浴衣の模様と思い出たどる

わたしの恋も鮮やかに

 

軽やかな下駄の音(ね)

行(ゆ)き交う笑い声

忘れないでしょう

あたながいた橋景色       

 

 

寂しくなったら       

ここに来るの夏景色

あなたがいた橋景色

 

 

 

恋に恋して                               

 

黒い鞄(かばん) 錆びたノブを回せば

やさしき青い春の風

午後の木漏(こもれ)陽(び) あなたが笑うと

わたしもうれしくなった

 

フォトグラフ色あせてしまっても

胸のなか焼きついたままよ

放課後の校庭 オレンジ色に

染めたわたしの初恋

 

そうよあなたは素敵なLittle boy

そしてわたしはFalling Love with Love

 

たったふたつの文字が書けなくて

むかえた蒼い朝模様

急いでペダルをこぐけれど

だんだんと小さくなる背中  

 

そうよあなたは素敵なLittle boy

そしてわたしはFalling Love with Love

 

 

 

POLARSTAR             

 

嬉しかったよ POLARSTAR

何も話さなくてもわかったの

そのまなざしは わたしだけに

やさしく降りそそいでくれた

 

さみしいときは POLARSTAR

ときどき振り向いてほしいの

溢れるほどに満たされた

夢のような時間(じかん)思い出して

 

POLARSTAR いつまでも

POLARSTAR 輝いていてね

ふたりはどこまでも一緒だから

 

 

ねえ聞かせてよ POLARSTAR

ふたりだけの秘密のシグナル

さよならの彼方から聞こえる

永遠につづく愛の唄

 

守ってあげたい POLARSTAR

どんなに遠くはなれていても

迷ったときはわたしにくれた

真直(まっす)ぐな気持ち思い出して

 

POLARSTAR いつまでも

POLARSTAR 笑顔でいてね

ふたりはいつまでも一緒だから

 

POLARSTAR いつまでも

POLARSTAR 輝いていてね

ふたりはどこまでも一緒だから

ふたりはいつでも一緒だから

 

FOREVER POLARSTAR

 

 

 

Bouquet           

 

すこし気よわな早春の

光射すホテルの小部屋

鏡のなか 束ねた髪を

そっとなでるママの指先

 

わがままだったわたしも

いまではなつかしくて

溢れる想いは滲んで

伝えられそうもない  

 

ああ今日の日を忘れない

幸せだったと伝えてよ

ああいつまでも忘れない

わたしを愛してくれて

 

 

今日が最後ね こうして

パパと腕を組んで歩く

でもね、どことなく似てる

わたしの選んだひとは

 

ありふれた思い出たちも

金色(きんいろ)に輝きはじめ

ゆっくり黄昏(たそがれ)つれて

明日(あした)をむかえるから

 

ああ今日の日を忘れない

ちかすぎてみえなかった

ああいつまでも忘れない

わたしの愛しいひとたち

 

 

       

ラブソングはもう歌わない           

 

傷ついた鳥も いつしか

空へ飛び立つように

ふたりは 時の標(しるべ)に

じっと耳をかざしていた

 

深い深い闇をダイブして

太古の記憶をさまよい

永遠(えいえん)の輝き さがした

旅が今 終わる

 

I LOVE YOU   ・・・・・・・・

I LOVE YOU   ・・・・・・・・

 

I LOVE YOU   ラブソングはもう歌わない

I LOVE YOU   ラブソングはもう歌わない

 

I LOVE YOU   ・・・・・・・・

I LOVE YOU  and Good bye